旅とは大きく外れる内容です。でも、私のブログを読んでくれている人の多くは、シニアではないかと思い、アップすることにしました。私の友人の話です。
彼女は、現在、右半身不随です。病院に行くまでは、「おかしいなぁ・・」程度で、診察当日も、自分でトイレに行ってから、診察室に入ったそうです。
この記事は、病院の処置ミスを伝えるものではありません。注意喚起の意味でお伝えしたと思っています。
まずは、彼女に起こったことを、時系列で紹介します。
変だなと感じた最初からの話
病院に行く1か月以上前の話です。電話で話している最中に、「藤田さん」と言いたかった言葉が、明瞭に発音できなくて違和感があったそうです。短い電話のことなので、気のせいかなぁ程度に思ったけど、今思えばそれが最初だったかも・・・
これを契機に、頭が全然動いていない、無いも考えずボーっとする時間があることに彼女は気が付きました。これは、ボケの始まりかもしれない・・・不安を感じた彼女は、ナンプレに没頭。。
忙しい毎日。寝不足が原因なのかと思いつつ、とにかく怖かったのは、自分が認知症になってしまうことだったといいます。
ある夜、歯磨きをしていて、コップを持った左手を上げようとしたところ、口元まで上がりませんでした。あれ!?っと思いつつ、もう一度やってみると、普通にできたそうで、その夜は気のせいだと思ったそうです。
ところが次の朝、目覚ましで起きたはずが、無意識のうちにベッドに倒れ込んでいました。普通なら二度寝と片付けるような些細なことですが、これと同じ体験を、直近で何度か経験していること、昨夜のコップの件、合わせて考えることで自分の異変に気が付きました。
その朝、旦那さんに頼んで病院へ!電話をしておいたので、診察開始の前に、ドクターが入り口で待っていてくれていました。その事態に、深刻さはあったものの、本人はいたって元気。
診察室に入る前に、トイレに直行したそうです。
診察後、2週間くらいの入院を言い渡され、良い休暇になる程度にしか考えていなかったと、苦笑いをしていました。
入院中のはなし
脳内で破けてしまった血管、それ以上広がらないようにと点滴が開始されました。
意識不明で運び込まれた同じ病室の人が、刻一刻と回復している様を見ながら、自分は日を追うごとに悪化する現実を受けれることができなかったといいます。
最初の日は、車いすの乗せられていったトイレで、自分で全てできました。次の日、自分でできますか?と看護師に聞かれ、「何を言ってるの?」と思ったそうです。
ところが、下着を下すことができない。どうして?そこで初めて、左手の指が動かなくなっていることに気が付きました。
その日のうちに、左腕も動かなくなり、ついで、数日後には左の足が動かなくなりました。
同じように点滴を受けている人たちは、足が動くようになったとか、手が動くようになったとか、毎朝の回診で嬉しそうに報告しているなか、彼女はドクターから「どうですか?」とも聞かれなかったといいます。
2週間経って、やっとこれが底でしょう的な話をされたそうですが、すでに左半身はマヒしていました。
家にいて、家事をしていた方が、ここまでひどくならなかったんじゃないか。病院で寝たきりになったのが、悪化した原因ではないか。。。ずっと考えているそうです。
今のはなし
彼女は、リハビリを続けています。でも、元に戻ることはありません。
病後直ぐは、キーボードのShiftキーを左手で打てず、誰かに頼むしかないことにイライラしていました。でも、リハビリの甲斐あって、今はペンを左手に持ち、Shiftキーを必要な時間だけ押し続けることができます。
でも、日常生活の中で、動かない左半身を忘れてしまうことがあるそうです。左腕を置いてきぼりにしたまま寝返りをすると、左肩が脱臼をしたようになります。でも痛みを感じるわけではありません。左足も同じです。
痛みは感んじなくても、身体には大きな負担になっています。左で、左足、絶対に忘れないようにと、リハビリの先生に言われるそうです。
また、味覚が敏感になり、熱いもの、辛い物が食べらえません。脳の血管が破壊された場所によっては、性格にも影響するそうで笑いじょうごになったそうです。反対に暴れたり、些細なことで怒り出す人もいます。
身体の半分が麻痺している関係で、歌が歌えないそうです。声が出ないのはもちろんですが、音程が全くコントロールできないからです。
退院してから、2年が過ぎた今、当事者から聞いた話です。
おわりに
年齢を重ねてきた今、「ちよっと変かなぁ」と感じることや、「歳のせい」と笑ってごまかしていることはありませか?
徐々に悪化するため、把握しずらいのは最もですが、自分の身体に違和感を感じることができるのは自分だけです。
自分の身体の声に、耳を澄ませてください。些細な声を聞き逃さないでください。それを伝えたくて、記事にしてみました。